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エゴノキとメイプルの物語

エゴノキとメイプルの物語

パーマリンク 2010/05/28 21:55:46 著者: airedale メール
カテゴリ: 我が家のエアデールテリア, ここでの暮らし

そのエゴノキは何十年も前からそこにありました。誰かが植えたのか、種が飛んできたのか誰も知りません。
大きくなったエゴノキはいつもひとりぼっちでした。周りは草だらけで、誰も気に掛けてくれません。
近くに家が建つと、その家の人が時々横を通って言いました。
「立派な木だね」
ある日、その家の人がエゴノキの横に立って言いました。
「今日からうちの木になったんだよ」

それからその家の人は周りの草を刈ったり、汚い枝を払い落としたので、エゴノキは新鮮な空気を吸うことができるようになりました。
何十年もほったらかしだったエゴノキは少し弱っていましたが、翌年になると立派な花を咲かせるようになりました。

新しい持ち主のお父さんがぐるりと塀を作ると、大きな犬たちが遊びに来るようになりました。エゴノキの下にはテーブルやイスが置かれました。小さなデッキもできました。いつのまにか、エゴノキはこの場所の中心になっていました。
大きな犬たちは、だいたいいつも同じ犬でしたが、たまに違う犬もやってきて、楽しそうに駆けて遊んでいました。

新しい持ち主のお母さんは、エゴノキがきれいな花を咲かせることが自慢でした。花が咲くと、訪れた人みんなに「見て、ほら、きれいでしょう?」、と嬉しそうに言っていました。
ちょうど去年の今頃、今までで一番美しく花が咲きました。

いつものように犬たちが遊びに来ました。おばあさん犬が少し元気がありません。
「どうしたの?」、エゴノキが尋ねました。
「何か具合が悪いみたい・・・」、弱々しくおばあさん犬が答えました。
本当に具合悪そうです。その日以来、おばあさん犬が来なくなりました。
エゴノキは心配しました。
「どうしたんだろう?」、そしてエゴノキはあの犬がまたここに来れるように自分のエネルギーを分けてやろうと決心しました。

しばらくすると、またおばあさん犬が姿を見せました。
「よかった。私のエネルギーで元気になったんだ・・・」

そして今年の春、エゴノキが冬の眠りから覚める頃、おばあさん犬のかすかな異変に気づきました。
もう一度、いっしょうけんめいエネルギーを送りましたが、寿命には逆らえませんでした。
何十年も生きてきたエゴノキは悲しみました。
「どうしても助けてやれなかった・・・」

5月末になってもエゴノキの花は少しも咲きません。エネルギーの使いすぎで疲れたのか、それともおばあさん犬のことを想っているのかもしれません。

お母さんが心配そうにエゴノキの下で、枝をのぞき込んでいました。お母さんにはすべてがわかったようでした。そして、つぶやきました。
「ありがとう・・・」

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我が家のエアデールテリアにもっと良い環境を、と山の中に引っ越して10年以上が過ぎました。そして今は5頭のエアデールテリアが、毎日私を喜ばせたり、困らせたり。こんな彼らとの暮らしぶりを少しずつ書きたいなと思っています。ご感想、ご意見は右側オンラインユーザー一覧よりairedale宛にメールするか、Wilderness Airedalesのホームページよりメールでお願いします。 http://www.wilderness-airedales.jp/


・・・我が家のエアデールテリア紹介・・・
ランディ/アメリカJoval 2009年10月5日生
ひなぎく/Wilderness 2012年2月29日生
きく/Wilderness 2014年10月3日生

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